事前準備・CMS選定 第3回

WordPressで本当に大丈夫?
自社の規模・目的に合わせた「CMS・ECシステム選定基準」の真実

「みんなが使っているからWordPress」「流行りだからShopify」は大きな盲点。自社のビジネスモデルから逆算した正しい選択肢を解説します。

公開日:2026.06.17 カテゴリ:事前準備・CMS選定 執筆:アンドワン株式会社

ホームページやネットショップ(ECサイト)を構築・リニューアルする際、多くの制作会社から「更新システム(CMS)はWordPressにしますね」「ECはShopifyでいきましょう」と当たり前のように提案されます。

しかし、世の中にはそれ以外にも、私たちが強く推奨する「Evolution CMS」をはじめ、本格的なECを構築するための「CS-Cart」や「EC-CUBE」など、企業の規模や目的によって選ぶべき正解が完全に分かれる多様な選択肢が存在します。 実は、これらのシステムは「もともと何のために開発されたツールなのか」という背景(思想)が全く異なります。ここを曖昧にしたまま選ぶと、納品後に「独自の商習慣に合わせたカスタマイズができない」「セキュリティが不安で運用が止まってしまった」と後悔することになります。今回はプロの視点から、企業規模と目的に合わせた本当の選定基準をお伝えします。

CONTENTS

1.「もともとはブログ用」WordPressの背景と企業サイトにおける盲点

CMS(更新システム)の選定において、まず知っておくべき歴史があります。それは、現在シェアNo.1であるWordPressが、もともと2000年代初頭に「個人の日記(ブログ)用ツール」として開発されたものだという点です。

ブログ用ツールであるため「1人が記事を書き、それを時系列で並べる」構造は得意ですが、企業のコーポレートサイトが必要とする「サービス階層の管理」や「部署ごとの細かい権限分け」を行うには、システム本来の設計(骨組み)が追いついていません。そのため、制作会社は「プラグイン(外部の有志が作った拡張プログラム)」を大量に継ぎ足して無理やり企業サイトの形に仕立て上げるのが一般的です。

しかし、この「プラグインの過剰な継ぎ足し」は、世界一ハッキング(改ざん)されやすい脆弱性を生む原因になるだけでなく、アップデートのたびに「画面が真っ白になってサイトが壊れる」という重大な構造的リスクを抱えることになります。知名度だけで安易に選ぶのではなく、自社の「ビジネス規模」や「目的」に合致したシステムを見極めることが重要です。

2.【規模・目的別】主要CMS・ECシステムの最適な選定基準

ホームページやECのシステムは、企業の規模やWebサイトを「何のために使うか」によって選ぶべき正解が完全に分かれます。主要なシステムの適正な配置は以下の通りです。

● Evolution CMS(エボリューション CMS)

【対象:中堅・中小企業のコーポレートサイト・サービスサイト】

最初から「Webサイト・システムの構築用」として設計されています。コアシステムが非常に軽量で、不要なプラグインを入れなくても企業が必要とするカスタム構造(製品案内や事例紹介など)をスマートに構築できます。ハッキング耐性が圧倒的に高く、ページの読み込みも高速なため、「自社のブランド・情報資産として安全かつ長くサイトを運用したい中小企業や官公庁」に最も推奨されるCMSです。

● CS-Cart(シーエスカート) / EC-CUBE(イーシーキューブ)

【対象:中堅・中小企業の本格ECサイト・独自の商習慣がある物販】

自社のサーバーに導入して構築する「オープンソース・パッケージ型」のECシステムです。後述するShopify等の一体型システムとは違い、「自社独自の基幹システムや在庫管理との連携」「複雑なBtoB(企業間取引)向けの掛け払い決済や見積機能」など、自社ならではの商習慣に合わせた100%柔軟なカスタマイズが可能です。スクラッチ(ゼロからの完全独自開発)と同等の高度なECサイトを、より安価に構築したい本格派の企業に最適です。

● Shopify(ショピファイ)

【対象:一般的な仕様のネットショップ・スピード重視・越境EC】

世界シェアNo.1のクラウド型ECプラットフォームです。強固なセキュリティと決済の安定性を誇り、売上が拡大してもサーバーが重くなりません。システム側が用意した仕様の範囲内でスムーズに構築できるため、「標準的な物販を手軽に早く始めたい企業や、多言語での海外販売(越境EC)をメインに据えるネットショップ」に向いています。しかし、売上が月数百万円、数千万円と成長したとき、あるいは自社向けに機能をたくさんカスタマイズしたとき、毎月のシステム利用料やアプリの月額課金が雪だるま式に膨らんでいきます。

● Drupal(ドルーパル)

【対象:大企業・ポータルサイト・多言語・最高セキュリティ要件】

世界中の政府機関や大規模大学、グローバル企業が指定する最高峰の堅牢性を備えた大型CMSです。数万ページに及ぶコンテンツ管理、複雑な会員組織、多言語展開を1つのシステムで安全に一元管理したい「大規模サイトや、極めて厳格なアクセス権限・セキュリティが必要な機関」に向いています。構築には非常に高度なプログラミング技術が必要となります。

● クラウド型ノーコードツール(Studio など)

【対象:個人事業主・立ち上げ期の小規模ビジネス・短期特設サイト】

プログラムのコードを書かずに、ブラウザ上の操作だけでホームページを作成・公開できるサービスです。「予算が非常に限られている個人商店の立ち上げ期」や「数ヶ月で閉鎖するイベントの特設ページ・LP」など、スピードと初期費用の安さを最優先する場合に有効な選択肢です。ただし、将来的な拡張性や高度なSEO、自社独自のシステム連携には仕組み上の限界(壁)があります。

3.Evolution CMSが企業の自社更新と「タイムリーな発信」に最適な理由

Studioなどのノーコードツールは小規模ビジネスのスタートには適していますが、企業が本気でWeb集客や営業資産として運用していく場合、最終的には本格CMS(Evolution CMSなど)へ構築し直すケースがほとんどです。

特に中堅・中小企業のコーポレート運用において、私たちが「Evolution CMS」を強く推奨する理由が、「ツリー状の構造を持つ直感的なダッシュボード(管理画面)」の存在です。

WordPressはブログ発祥ゆえに、すべてのページが時系列のフラットなリストとして並ぶため、ページ数が増えると「編集したいページがどこにあるのか」が分からなくなります。

対して、Evolution CMSはパソコンの「フォルダ」を開いて階層を管理する感覚と全く同じように、ホームページ全体の親子構造が画面の左側に常にツリー状で可視化されています。そのため、特別なWebの専門知識がない社内のスタッフや新入社員の方でも、直感的に迷わず目的のページを見つけ、その場で編集・更新を容易に行うことができます。

💡 外注いらずで、ビジネスチャンスを逃さないスピード発信

「お知らせを1行書き換えたい」「実績の写真を今すぐ載せたい」という時、その都度、外部の制作会社へメールを出して数日後の反映を待ち、毎月追加の作業費用を払う…というストレスがゼロになります。自社で安全に、思ったその瞬間にタイムリーな情報発信ができる環境を作ることこそが、ホームページを「生きた最強の営業資産」にするための一番の近道です。

POINT

システム選定は「知名度」ではなく、自社の「目的・売上規模・商習慣」から逆算すべきです。

どのシステムを選べばセキュリティを担保し、自社の業務を最も効率化できるか。これを発注前にそれぞれのメリット・デメリットを含めてロジカルに教えてくれるパートナーを選ぶことが、Web戦略の成功を決定づけます。

4.アンドワンの方針:知名度に捉われない「目的逆算型のシステム選定」

私たちアンドワンでは、29年間で1,000社以上の企業様をご支援してきた中で、システム選定のミスマッチがいかに企業の不利益や運用の停滞を招くかを数多く見てきました。

そのため、私たちは「WordPress一辺倒」の安易な提案は一切いたしません。 ホームページを構築する前のコンサルティング段階から、貴社が「何を実現したいのか」「誰が更新するのか」「将来の売上規模や独自の決済ルールはあるか」を徹底的にヒアリングし、本質的に最適なシステム(Evolution CMS、CS-Cart、EC-CUBE、Shopify、Drupalなど)を公平なプロの目線で選定・アドバイスいたします。

アンドワンが構築するWebシステムは、お客様の社内体制(部署ごとの更新権限の分離や承認フロー、ECの受発注フローなど)に合わせて、不要なメニューを削ぎ落としたオーダーメイド仕様に仕上げます。これにより、専門知識がない現場のスタッフ様でも、安全かつタイムリーな自社更新・自社運用が可能になります。運用の主導権をお客様がしっかりと握れる体制を整え、自由で自立した情報発信を強力にサポートいたします。

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