事前準備・発注実践 第4回

もう迷わない!自社にぴったりな「制作会社の選び方」と
見積書のチェックポイント

「初期費用は安いけれど、月額の保守費用がやたらと高い…」相見積もりで混乱しないための、見積書の正しい見方とトータルコストの計算方法をお伝えします。

公開日:2026.06.17 カテゴリ:事前準備・発注実践 執筆:アンドワン株式会社

ホームページ制作の事前準備シリーズの締めくくりとなる第4回は、いよいよ実践編です。

実際にいくつかの制作会社に見積もりを依頼(相見積もり)した際、出てきた金額のばらつきや、カタカナだらけの見積項目の前に「結局、どこを基準に選べばいいの?」と頭を抱えてしまう担当者様は非常に多いです。 特に注意したいのが、目先の「初期費用(制作費)」だけで選んでしまい、公開後の「運用・保守費用」で後から予想以上のコストを支払い続けるパターンです。今回は、見積書の仕組みと費用の内訳をクリアにし、貴社の最高のパートナーを見分けるための決定的なポイントを解説します。

CONTENTS

1.初期費用だけじゃない!見積書から読み解く「運用・保守費用」の適正バランス

相見積もりを比較する際、多くの企業が犯してしまう最大の失敗は「制作費(初期費用)の安さ」だけで発注先を決めてしまうことです。 「初期費用が10万円と激安だったから」と契約したものの、毎月の固定費として「月額保守費用3万円(3年〜5年の縛り契約)」が付いており、結果的にトータルコストで100万円以上を支払わされている…というケースが非常に多く存在します。

ホームページを健全に維持するために毎月必要な「本当の保守費用」の妥当性を見極めるには、見積書に書かれた金額だけでなく、以下の「4つの役割」が明記され、対応範囲に含まれているかを確認しなければなりません。

保守のあるべき項目 具体的な作業内容 ここに注目!落とし穴
① インフラ維持 サーバーの利用料、ドメインの年間更新代行。24時間体制のシステム稼働監視。 月数百円のサーバーなのに、ただの「スペース維持費」として毎月2万円も請求されている。
② システム保守 CMS(更新システム)本体やセキュリティの定期アップデート、バグの修正対応。 完全放置。脆弱性が原因でサイトが改ざんされた際、「復旧は別料金で数十万」と言われる。
③ データ保全 万が一のサイバー攻撃や誤操作に備えた、サーバー外部への「自動・多重バックアップ」の実行(第2回を参照)。 「バックアップ設定はしてある」と言いつつ、一度も復元テストをしておらずデータが形骸化している。
④ 運用サポート 「文字の軽微な修正」「新着写真の差し替え」「操作方法が分からない時の電話・メールサポート」。 「保守費用」を毎月払っているのに、文字を1行直すだけで毎回追加の作業費をとられる。

「初期費用は適正価格だが、月額保守は実費のサーバー・ドメイン代のみ、または手厚いサポート付き」という会社と、「初期費用はタダ同然だけど、中身のない月額保守を何年も払い続けなければならない会社」、どちらが誠実で中長期的なトータルコストが抑えられるかは一目瞭然です。見積書を見る際は必ず、【初期費用 +(月額費用 × 36ヶ月)】という「3年間のトータルコスト」で計算して比較してください。

2.相見積もりで絶対に外せない「3つの実践チェックリスト」

第2回・第3回でお伝えしてきたインフラやシステムの「重要チェック項目」を押さえ、貴社のビジネスに本気で並走してくれる誠実なパートナーを見分けるためのチェックリストです。制作会社との打合せ(コンペ)の際に、以下の3点をストレートに質問してみてください。

☑ チェック1:「ドメインやサーバーのマスター権限・名義は自社になりますか?」

「ややこしいので弊社名義で一括管理しますね」という会社は要注意です。将来的に対応が不満で制作会社を乗り換えたいと思った際、会社の重要な情報資産であるドメインを人質にされてしまうリスクがあります。「お客様名義で、すべて情報開示してクリーンに契約します」と言ってくれる会社を選んでください。

☑ チェック2:「自社で簡単に、直感的に更新できる管理画面を設計してくれますか?」

「WordPressなのでブログのように更新できます」で終わらせず、自社の組織(担当者ごとの更新権限の分離や、上司の承認が必要な承認フローなど)に合わせたオーダーメイドのダッシュボード(Evolution CMSのツリー構造など)を組んでくれるかを確認してください。使いにくいCMSは、将来の大きな機会損失と外注コストの肥大化を招きます。

☑ チェック3:「毎月の保守費用の中で、どこまでの作業が追加料金なしで対応可能ですか?」

先ほど解説した保守の内訳(インフラ、セキュリティ、多重バックアップ、日々の文字修正サポート)の範囲を、契約前に明確な書面や言葉でクリアに開示してくれる会社が、本当に誠実なパートナーです。追加料金のラインを発注前に明確にすることがトラブルを防ぐ防衛策になります。

3.知っておきたい契約の仕組み:「請負」とアンドワンが大切にする「業務委託」の違い

Web制作業界において、多くの会社で結ばれているのが「請負(うけおい)契約」です。一般的なホームページ制作ではこの請負契約が主流となっており、「あらかじめ決定した仕様・ページ数に合わせて、形あるモノをしっかりと完成させて納品する」という目的においては、非常に分かりやすい仕組みです。

一方で、請負契約は「あらかじめ決めたモノを作る」という約束であるため、制作の途中で「ビジネスの成果を重視するなら、やっぱりこちらの導線や構成に変更したほうが良いのでは?」という新しいアイデアが生まれても、契約上の縛りから仕様の柔軟な変更が難しくなってしまう側面もあります。

本来、ホームページは「会社案内」として形を作るだけではなく、営業や採用などの目的を達成するための大切な戦略資産です。そのため、アンドワンの『Webサイト企画制作業務委託契約書』では、単なる請負一括にはせず、プロジェクトのフェーズに合わせて2つの性質を組み合わせた「業務委託契約」の形を大切にしています。

企画・設計
「準委任」の性質
(柔軟なパートナーシップ)

ターゲット選定や行動心理設計をじっくりと行う最重要フェーズです。あらかじめ決まった枠に当てはめるのではなく、お客様のビジネスにプロとして寄り添い、最良の成果を生み出すためのWeb戦略を誠実に、そして柔軟に練り上げていくためのパートナー関係(準委任の性質)を結びます。

制作・開発
「請負」の性質
(確実なシステム構築)

前半のフェーズでお客様と共に導き出し、合意した強みや導線の情報構造をベースに、Webサイトや強固な更新システム(CMS)として確実な品質で「形に完成させる」フェーズです。

このように契約形態の性質を切り分けることで、形のない「戦略を練るフェーズ」から、形にする「制作フェーズ」まで、常に適切なコミュニケーションを取りながらベストな形を追求することができます。文面上の言葉尻だけに頼るのではなく、お互いがひとつのチームとして並走できることが最大のメリットです。

【ACTSITE標準業務委託契約書 第25条より抜粋】

「本契約の文言に過度に依存することなく、両当事者が円滑な業務遂行と最良の成果の実現を共通の目的とし、常に適切なコミュニケーションと相互理解に努めることを基本姿勢とする」

POINT

ホームページは「消費するコスト」ではなく、自社に利益をもたらすための「投資」です。

見積書に並んだ「目先の初期費用の安さ」という数字だけで決めてしまうと、将来のセキュリティ事故、更新の手間、不透明な月額費用でそれ以上の大赤字を抱えることになります。貴社のビジネスモデルに真摯に向き合い、インフラから公開後の体制まで透明性高く設計してくれるパートナーを選ぶことこそが、最も賢くコストを抑える唯一の方法です。

4.アンドワンの誓い:お見積もりから公開後の保守まで、すべて「クリア」に変える

私たちアンドワンは、30年・1,000社様以上の企業様をご支援してきた中で、業界の不透明な見積もりや、納品後のサポート体制の不備に悩む経営者・Web担当者様を数多く救ってきました。

そのため、アンドワンのご提案とお見積もりは高い透明性を徹底しています。「なぜこの設計費が必要なのか」をロジカルにご説明し、サーバー・ドメイン・決済アカウントは100%お客様名義でのクリーンな自社管理を初期段階からサポートします。

構築の際は、ハッキングに強い堅牢な「Evolution CMS」や本格EC用の「CS-Cart」「EC-CUBE」などの最適なシステムを選定し、専門知識がなくてもツリー構造で直感的に・タイムリーに自社更新できるオーダーメイドの環境を組むため、他社のように「文字の修正のたびに追加費用を払い続ける」必要がありません。毎月の保守運用サポートも、サーバーの24時間監視から多重自動バックアップ、困った時の迅速な対応まで、何がどこまで含まれているかをすべてクリアにし、貴社の頼れるWeb部門として並走し続けます。

SUMMARY

5.事前準備シリーズのまとめ(総括)

全4回にわたり、ホームページ発注前に企業が絶対に知っておくべき実務知識(見積もり編、サーバー・ドメイン・決済編、CMS・システム選定変、実践編)をお伝えしてきました。

ホームページ制作で失敗しない最大の鍵は、「制作会社を『ただの見た目を作る作業屋』としてではなく、インフラから公開後の運用システムまでを透明性高く一緒に設計してくれる『専門パートナー』として選ぶこと」にあります。これらの知識が、貴社のこれからのWeb戦略の確かな一歩となれば幸いです。

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